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どうもマーにも虫がいるみたいで、去年の暮れに獣医さんから薬をもらってきた。
でもマーはオトーサンみたいにおとなしく取り押さえられてくれない。 左手で後ろから頭をつかんで口の端に指を入れ、右手で下あごを引いて大口を開けさせたところで喉の奥に薬を放り込むという芸当をこなさなければならないんだけど、後ろから頭をつかんだ時点で遊びモードにスイッチオン。獲物を求めて部屋中駆け回りだす。無理やり押さえつけようものなら噛み付くわ、引っかくわで薬を手にするところまでもいかない。
それでずっとほったらかしのままきてしまっていたんだけど、今日ふと思いついた。 「動物園方式はどうだろう?」 ライオンやトラに薬を与えるとき、まさか頭を持って口を開けさせたりはできない。で、どうするかというと餌の肉の中に混ぜてしまう。 そこでマーの好物の鶏肉の中に錠剤を埋めて食べさせようとしたんだけど、ライオンが一噛みで呑み込む肉の大きさなら可能だが、マーの一口分だと錠剤と同じ大きさになってしまう。 「それなら薄い肉で包んだら?」⇒「薄切りハム?」⇒「よっぽどぴったりと包まないとハムだけ食べられてしまうぞ」 「じゃあ何かで表面を覆うコーティング方式は?」⇒「何を塗る?」⇒「卵の黄身? バター? チーズ?」 「!!! クリームチーズだ!!」
黄身は喜んで食べるときとそうでないときがある。バターはあげたことがないし、こんな場面で好物かどうかを試すのはリスクが高すぎる。でもチーズに目がないことはわかっているし、クリームチーズなら表面に塗れる。
というわけで試してみました。 まずチーズだけやってみる。喜んで食べる。 次にカリカリにチーズを塗ってやってみる。喜んで食べる。 次に錠剤にチーズを塗ってやってみる。 ・・・緊張して見守る私の前で、マーは何の躊躇もなく喜んで食べてしまった。
大成功!!!
ほっとすると同時に複雑な思いも少々。 口にするものに対してこんなにも無防備でいいものだろうか。世の中には美味しそうな匂いのする毒物だっていくらでもあるだろうに、こんなにも簡単に食ってしまうようでは命がいくらあっても足りないんじゃなかろうか。 と、一つ問題が解決しても悩みはつきないネコ馬鹿お母さんなのでした。
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